春の光を感じるようになりました。皆様も春の気配を何か感じましたでしょうか。

所沢市医師会報2024年(令和6年)新年号(1月号)の表紙の写真について書いてみました。

 都内には江戸時代の名所がたくさんありますが、上野公園の中にもいくつかあります。その中でも「月の松」は一度見たら忘れられない松です。

東叡山寛永寺の清水観音堂(重要文化財)内に「月の松」があります。月の松は、明治初期の台風により被害を受けて、永らく失われていましたが、平成24年(2012年)12月に復元されました。清水堂の舞台から見下ろした月の松には不忍池弁天堂と参拝の賑わいを望むことができます。江戸時代の植木職人の技の粋を凝らして作り上げた造形と見られていますが、新たに復元された月の松も、現代の造園技術を駆使して造形されました。

 清水観音堂は、江戸時代から庶民に親しまれる名所となっています。特に境内に配された月の松は、江戸時代の浮世絵師歌川広重の「名所江戸百景」において「上野山内月のまつ」として描かれています。

 本当に不思議な松です。造園技術の粋です。一見の価値があります。

 私は上野公園を歩いていて、偶然気が付いて感激し、写真に撮りました。

 どうぞ上野公園に行かれた時はぜひ見学してみてください。

ひかり耳鼻咽喉科クリニック 村上光伸